転倒予防の筋力体操

二本足で立っている人間が、倒れずに安定した姿勢を保っていられるのは、バランス能力のおかげです。このバランス調整能力は,年齢とともに衰えていきます。つまり、加齢に伴う自然現象とも言えます。しかし、そこであきらめる必要はありません。日頃の訓練しだいで、バランス能力の衰えを改善することは出来るのです。さらに、転倒防止には下肢の筋肉強化も必要です。特に,つまずき防止には脛(すね)の前側の筋肉の強化とふくらはぎの筋肉強化が欠かせません。そこで今回は、それらの筋肉を鍛える体操をいくつかご紹介します。

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〔片定立ちと片足でのスイング〕
 バランス能力を維持するためのトレーニングとしては、両手を広げての片足立ちがもっともポピュラーです。
〔やり方〕
@立っているほうの足は、足の裏全体を床面につけ、重心をこの足に移し、足の指で床や地面をしっかりつかむ訓練をしておくと、転倒しにくい足腰がつくれます。
〔やり方〕
A手を腰に当てて、片足で立った姿勢から膝を伸ばして、前方と後方にスイングさせる運動を行なってみましょう。
〔ポイント〕
 はじめのうちは壁などにつかまって行ない、慣れてきたら、つかまらずに行ないましょう。時間や回数は、最初は出来る範囲の短時間で、徐々に増やしていってください。
〔ヘビーハンズで負荷をかけたかかと上げ〕 〔かかとあげ+「グーパー」体操〕
ふくらはぎとアキレス腱の強化に役立つ運動です。最初は負荷をかけずに素手で行なってもかまいません。慣れてきたらヘビーハンズなどを持って行ないましょう。
〔やり方〕
@足を片幅ていどに開き、膝を真っすぐ伸ばした状態で立ちます。
Aその姿勢のまま、出来るだけ高くかかとをあげ、二秒ほど止めてからゆっくりおろします。回数は二十〜三十回。
 手や指の運動を組み合わせて行なうことで、転倒した時に、反射的に体を支えられる反射神経も養われます。
〔やり方〕
@足を片幅に開いて立ち、手は肩の前で「グー」に構えます。
A手を「バー」に開いて突き出すと同時に、かかとをあげます。
B手を肩の前に引き「グー」の姿勢に戻ると同時に、かかともおろします。回数は、足を平行にして、かかとあげ十回、つま先を外にして十回、つま先を内側にして十回。
〔つま先あげ〕
前脛骨筋を鍛えるには、つま先あげ運動を頻繁に行ないましょう。椅子に座っていて出来るので、仕事中でも、テレビを見ながらでも、思い出した時に行なつてください。
〔やり方〕
@椅子に座って、足を少し前に出し、かかとを支点にしてつま先をあげます。
Aゆっくり下げて足の裏を床につけます。回数は二十〜三十回。

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