高血圧を改善する筋力体操

高血圧の予防法の1つとして適度の運動習慣が大事とされています。特に軽症高血圧などの初期の高血圧の場合は、薬よりもまず運動を、というのが現代の予防医学の常識になっています。筋肉を動かすことで血行がよくなり、動脈硬化が改善されて血管のしなやかさが戻ります。ただし、降圧効果があるのは、深い呼吸を伴ったゆっくりした動作の運動です。そこでまずおすすめしたいのが正しい「腹式呼吸」です。「腹式呼吸」による心身のリラックス効果で血圧の安定がはかられるようになるでしょう。
【注意】重症の高血圧の人は、運動を始める前に必ず医師と相談し、心電図などの必要な諸検査を受けて下さい。

【腹式呼吸のやり方】
@両足を肩幅ていどに開いて膝を立てた姿勢で、ゆったりと仰向けに寝る
A鼻からゆっくりと大きく息を吸い込んでおなかをふくらませる
B空気をおなかいっぱい吸い込んだら、ロから静かに吐きます。息はなるべくゆっくり、長く吐いて、おなかから絞りだすようにする
 ここまでの動作で一回と数え、十〜二十回くりかえしてください。
 正しい腹式呼吸をマスターするコツとしては、おなかに両手を軽く当てておき、深く息を吸い込んだときに、おなかがふくれていくかどうかをたしかめることです。さらに、腹式呼吸では「吐く息」が非常に重要です。
 ゆっくりと時間をかけて、息をしっかり吐き切っておくと、「吸う息」は自然に入ってくるものです。「長い息」ができるほど、よい腹式呼吸といえます。
【ヘビーハンズ・リズム・ウォーキング】
  ヘビーハンズを使ったトレーニングでは、筋肉への負荷が増す分、運動強度が上がります高血圧の改善には、体の動きを自然に歩くリズムに合わせて、全身に均等に、無理なく行える、このような連動がおすすめです。
【やり方】
 ひざをクッションのように使いながら、両手に持ったヘビーハンズを、前後に振ります。
 ヘビーハンズを持つことで、からだ全体のリズムと力性をたかめることができます。
 ヘビーハンズの重さは、自分の筋力に合わせて適当なものを選んでください。目安としては、男性は1〜2キロ、女性は0.5〜1キロ程度。はじめは軽く感じる程度から始め、慣れてきたらしだいに重量を上げていきましょう。ヘビーハンズがなかったら、水を入れたペットボトルや、缶入り飲料(ロング缶が待ちやすい)で代用してもいいでしょう。
 室内で音楽を聞きながら、あるいはテレビを見ながらもできるので、毎日続ける努力をしてみてください。少し息がはずんだり、軽く汗ばむ程度まで続けましょう。
※この運動で、腕、膝、腰などに痛みや違和感を感じたら、肘や膝の曲がりを浅くしてみるなど、フォームを工夫するか、ヘビーハンズの重さを軽くしてみましょう。それでもとれないときには中止してください。
【ヘビー八ンズのグリツプのしかた】
 器具の柄に四本の指を入れ、親指は外から回して、しっかりつかむ。


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